令和3年の正月を迎えての代表談話
令和3年(西暦2021年、仏暦2564年、皇暦2681年)の元旦を迎えました。
本会の前身である関西Aceコミュニティの活動は令和元年に始まりました。それから足掛け3年が経つことになります。
この間、様々なことが起きました。世界では中華人民共和国武漢市から始まったSARS-Cov-2が感染を拡大し、日本ではこれを受けて緊急事態宣言が出されることとなりました。このことにより、私たちSRGM当事者の交流活動にも支障が出ました。
緊急事態宣言解除後、私たちは順次オフ会等の交流活動を再開はしましたが、まだ本調子に戻っているとは言えません。
一方、私たちの活動は決して無駄ではなく、社会に着実に影響を与えることが出来ました。
SRGMに関する理解は、ここ数年で明らかに伸びてきたのは事実です。LGBT以外のマイノリティが存在することが広く知られるようになり、特にアセクシャルやアロマンティックの存在については幅広い人が知って下さるようになりました。
最大野党である立憲民主党の複数の議員が私たちの要望を聞き、対応と検討を約束してくださったことは、SRGM界隈にとってとても大きな成果でした。
もっとも、政権が変わったとはいえ、SRGMを巡る行政・立法の対応が格段に変わったのか、というと残念ながらそうではありません。与野党ともにSRGMについて無関心な議員は少なくありませんし、SRGMの問題に取り組んでいる議員の中には、残念なことに一部のLGBT当事者の主張を鵜呑みにしてしまい、マイノリティにも多様性があることを忘れてしまっている方がおられます。
一例を挙げると、性的指向と恋愛指向とを区別されていない政治家が少なくありません。性欲と恋愛の混同は単にAスペクトラムを始めとするSRGMの権利を侵害するのみならず、デートレイプ等の社会問題の解決をも遠ざけるものであり、これは人権問題です。
さらに、トランスジェンダリズムという思想の是非を巡ってSRGM界隈に深刻な分断が生まれました。
しかしながら、私たちは希望を捨てることは出来ません。
私たちは、これまでの活動で自分たちが決して孤立しておらず、共に交流してくれる仲間がいることを知りました。
私たちは、SRGMについて無知・無理解・無神経な人たちがいる一方、理解を示してくれる人たちも少なからずいることを知りました。
希望を捨てるには、まだ早すぎます。
今後も私たちは決して悲観的になること無く、綱領にある「左右いずれの立場も排斥せず、あらゆる思想の人間を尊重する」「あらゆる性・恋愛・ジェンダー少数者(SRGM)の正当な権利を、他の何者をも犠牲にしない正当な方法で実現させる」という目標に、邁進して参ります。
日本SRGM連盟
代表 日野智貴
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