【代表談話】杉田水脈政務官による発言撤回と謝罪を歓迎し当該発言を引き出した福島瑞穂党首に感謝します

 令和4年(西暦2022年、皇暦2682年)12月2日、参議院予算委員会における福島瑞穂社会民主党党首(元男女共同参画担当内閣府特命担当大臣)の質疑において、杉田水脈総務大臣政務官が過去のLGBTQなどの性的少数者について「彼ら彼女らは子供を作らない、つまり生産性がない」と記した論文等の発言について謝罪と撤回を行い、また、過去の発言について政務官就任後に説明する際に「命に関わるひどい女性差別は存在しない」と述べたことについても「今現在の考えではない」と釈明した上で反省を表明しました。

 この「生産性」発言は同性婚者のみならず、アセクシャルやアロマンティックを始めとする幅広いSRGMに影響を及ぼすものであり、こうした発言を公式に撤回し謝罪されたことを歓迎します。

 また、この謝罪と撤回を引き出す質疑を行った福島元大臣にも日本SRGM連盟を代表して感謝申し上げます。

 今回の福島元大臣の質疑の主題は、主に女性差別に関する政府の認識についてでした。SRGMの問題と女性差別の問題は本質的に別種の問題ですが、「他の何者をも犠牲にしない」形での運動を模索する本会としては、福島元大臣が述べられたようなDVや性暴力を始めとするいのちに関わるような人権侵害が我が国に存在することに鑑み、また、現に本会所属の女性会員の多くが外部からのハラスメントや差別、迫害等を恐れて名前を出せない状況であることを踏まえ、改めて政府におかれましては女性差別や人権侵害の無い社会を作るよう努力されることを切望します。

 日本SRGM連盟は綱領にあるように「本会は左右いずれの立場も排斥せず、あらゆる思想の人間を尊重する」立場でありますが、言うまでも無く「人間を尊重する」大前提が人権尊重と生命尊重です。今回の問題を杉田水脈政務官個人の問題として捉えるのではなく、政府の人権姿勢についての問題であると考えて、本会は今後も人権尊重、生命尊重の社会実現のために取り組ませていただきます。

令和4年(西暦2022年、皇暦2682年)12月4日

日本SRGM連盟 代表

日野智貴

日本SRGM連盟

アセクシャル(ノンセクシャルを含む)、アロマンティック等のAスペクトラムやXジェンダー、LGBTQ等のSRGM(性・恋愛・ジェンダー少数者)の当事者団体である日本SRGM連盟の公式サイトです。

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